浮気の慰謝料、いくら請求できる?
パートナーに浮気された場合、精神的苦痛に対する損害賠償として慰謝料を請求する権利があります。
しかし「いくら請求できるのか」「どうやって請求するのか」がわからず、泣き寝入りしてしまう人も少なくありません。
この記事では、浮気の慰謝料の相場から請求方法、注意点まで詳しく解説します。
浮気の証拠の集め方|裁判・慰謝料請求で使える証拠とは
浮気の証拠がないと慰謝料は取れない?
パートナーの浮気を確信しても、証拠がなければ慰謝料を請求することは困難です。「なん…
📌 このセクションのまとめ
慰謝料は精神的な苦痛への賠償であり、一律の計算式で決まるものではありません。事情によって大きく変わるため、相場より自分のケースの見通しを聞くほうが実際的です。
浮気の慰謝料の相場
ケース別の金額目安
- 浮気が原因で離婚する場合:150万〜300万円
- 浮気は発覚したが離婚しない場合:50万〜150万円
- 浮気相手にのみ請求する場合:50万〜200万円
金額は個々の事情によって大きく変わります。以下の要因が金額に影響します。
金額に幅があるのは、慰謝料が「精神的な苦痛に対する賠償」という性質のものだからです。苦痛の程度は事情によって変わるため、一律の計算式で決まるものではありません。
ただし、まったくの無秩序というわけでもありません。実務では、婚姻期間、不貞の期間と回数、子どもの有無、婚姻関係が破綻したかどうかといった要素を踏まえて金額が判断されます。離婚に至った場合のほうが高くなる傾向にあるのは、被った不利益が大きいと評価されるためです。
相場を調べる際に注意したいのは、出典の確認できない数字がそのまま引用されている記事が多いことです。自分のケースでいくらになるかは、事情を伝えたうえで専門家に聞くのが確実です。
慰謝料が高くなるケース
- 婚姻期間が長い(10年以上)
- 子どもがいる
- 浮気の期間が長い・回数が多い
- 浮気相手が妊娠した
- 浮気を認めない・反省の態度がない
- 精神的苦痛でうつ病などを発症した
金額を押し上げる方向に働く事情としては、次のようなものが挙げられます。
婚姻期間が長い——築いてきた関係が長いほど、失われたものが大きいと評価されます。
不貞の期間が長く、回数が多い——一度きりの関係と、数年にわたる継続的な関係とでは扱いが変わります。
子どもがいる——特に幼い子どもがいる場合、家庭に与えた影響が重く見られます。
不貞が原因で離婚に至った——婚姻関係が壊れたこと自体が損害として評価されます。
妊娠や出産が絡んでいる——影響が大きいと判断される事情です。
反省が見られない、繰り返している——発覚後の対応も評価の対象になります。謝罪せず開き直る、一度発覚した後に再び関係を持つ。こうした事情は金額に反映されます。
慰謝料が低くなるケース
- 婚姻期間が短い
- 浮気が1回限りだった
- 夫婦関係がすでに破綻していた
- 浮気した側が深く反省している
逆に、金額を抑える方向に働く事情もあります。
婚姻期間が短い、不貞が一度きり、子どもがいない。これらは苦痛の程度が相対的に小さいと評価されやすい事情です。
特に重要なのが「不貞の前から婚姻関係が破綻していた」という事情です。すでに別居していた、長期にわたって夫婦の実体がなかった。こうした状態だったと認められると、慰謝料が大きく減額されるか、請求そのものが認められないこともあります。相手方が争ってくる場面では、この点を主張してくることが少なくありません。
また、相手方が既婚であることを知らなかった場合も、過失の程度によっては減額の理由になります。
📌 このセクションのまとめ
婚姻期間、不貞の期間と回数、子どもの有無、離婚に至ったか。これらが金額を左右します。逆に「不貞の前から婚姻関係が破綻していた」と認められると大きく減額されるか、認められないこともあります。
慰謝料を請求する3つの方法
方法1:直接交渉(示談)
弁護士を介さず、当事者間で話し合う方法です。
- メリット:費用がかからない、短期間で解決できる
- デメリット:感情的になりやすい、相場より低い金額で合意しがち
示談する場合でも、必ず合意内容を書面(示談書)に残すことが重要です。
費用がかからず、早く解決できる可能性がある方法です。相手が事実を認めて支払いに応じるなら、これで完結します。
ただし、直接交渉には感情的な対立に発展しやすいという大きな難点があります。特に浮気相手と直接やり取りする場合、言い方によっては名誉毀損や脅迫を主張される余地が生まれます。
もし直接交渉を選ぶなら、合意した内容は必ず書面に残してください。金額、支払い期日、支払い方法、今後接触しないという約束。これらを記した示談書に署名をもらいます。公正証書にしておくと、支払いが滞った場合の対応がしやすくなります。
なお、示談の際に求償権をどう扱うかは重要な論点です。相手方が支払った後、配偶者に対して負担分を請求する動きが起きると、結果として家計から出ていくことになります。再構築を選ぶ場合は特に注意が必要です。
方法2:弁護士に依頼して交渉
弁護士を代理人として交渉してもらう方法です。
- メリット:法的に有利な交渉ができる、精神的負担が軽い
- デメリット:弁護士費用がかかる(着手金20万〜30万円+成功報酬)
弁護士名義の内容証明郵便を送ることで、相手に本気度を伝えられます。
費用はかかりますが、感情的な対立を避けられるという利点があります。相手方と直接顔を合わせずに済むこと自体が、精神的な負担を大きく減らします。
また、法的な根拠に基づいて交渉が進むため、相手が支払いに応じやすくなる面もあります。内容証明郵便が届いた段階で態度が変わるケースは珍しくありません。
費用は着手金と成功報酬の形が一般的です。回収できる見込み額と費用のバランスを相談の段階で確認してください。各地の弁護士会が法律相談を実施しており、収入等の条件を満たせば法テラスの制度を利用できる場合もあります。
方法3:裁判で請求
交渉で合意できない場合は、裁判所に訴訟を起こします。
- メリット:裁判所が公平に判断してくれる
- デメリット:時間がかかる(半年〜1年以上)、費用もかかる
裁判になった場合、浮気の証拠が最も重要になります。
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相手が支払いに応じない場合の最終手段です。判決が出れば強制執行が可能になります。
一方で、時間がかかること、費用がかかること、そして証拠の水準が最も厳しく問われることが負担になります。不貞行為があったことをこちらが立証する必要があるためです。
ここで求められるのは、ラブホテルや相手方宅への出入りが日時とともに分かる記録など、肉体関係を推認させる材料です。親しげなやり取りや態度の変化だけでは足りないと判断されることがあります。
なお、裁判の前に調停という手続きを利用できる場合もあります。第三者を交えて話し合う形式で、訴訟より負担が軽く済むことがあります。
📌 このセクションのまとめ
直接交渉は費用がかからない反面、感情的な対立に発展しやすい方法です。弁護士を介すると負担は減り、相手の対応も変わることがあります。裁判は最終手段で、証拠の水準が最も厳しく問われます。
慰謝料請求の注意点
時効がある
浮気の慰謝料請求には時効があります。
- 浮気の事実と相手を知ってから3年
- 浮気の行為があったときから20年
時効を過ぎると請求権を失うため、早めの行動が大切です。
不貞行為に基づく慰謝料請求には期限があります。相手と不貞の事実を知ったときから3年、行為の時から20年が原則です。
注意したいのは、起算点が「不貞があったと知ったとき」だけでなく「相手方が誰かを知ったとき」でもある点です。不貞の事実は知っていたが相手方が分からなかった、という場合の扱いは事情によって変わります。
また、離婚に伴う慰謝料として請求する場合は、離婚の時点から3年という考え方が取られることもあります。自分のケースでいつまでなのかは、早い段階で専門家に確認してください。悩んでいる間に期限が過ぎるのは、最も避けたい事態です。
証拠が必要
慰謝料を請求するには、不貞行為(肉体関係)の証拠が必要です。「怪しい」だけでは請求できません。確実な証拠を手に入れてから行動しましょう。
請求すること自体は、証拠がなくてもできます。相手が認めて支払いに応じれば、それで解決する場合もあります。
証拠が必要になるのは、相手が否認したときです。そして実際には、請求された側が素直に認める例ばかりではありません。「食事をしただけ」「関係はなかった」と主張されれば、こちらが立証する必要が出てきます。
ここで問題になるのが、入手の方法です。無断で端末のロックを解除して得たもの、無断で設置した位置情報機器の記録。これらは内容が決定的でも使えないことがあり、かえってこちらの行為が問題として持ち出される可能性もあります。
浮気相手にも請求できる
慰謝料はパートナーだけでなく、浮気相手にも請求可能です。ただし、浮気相手が「既婚者と知らなかった」場合は請求が難しくなります。
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配偶者と不貞の相手方は、連帯して責任を負う関係にあります。そのため、相手方だけに請求することも、両方に請求することも可能です。
ただし、受け取れる総額は損害として認められた金額が上限です。両方に請求したからといって二重に受け取れるわけではありません。
そして最も注意すべきなのが求償の問題です。相手方が全額を支払った場合、「本来は配偶者が負担すべき分」を配偶者に請求できる立場になります。再構築を選んで婚姻を続けるなら、その支払いは結局家計から出ていくことになります。
これを避けるために、示談書に求償権を放棄する条項を盛り込む形が取られることがあります。ただし相手方が応じるかどうかは交渉次第です。ここは専門家に相談して進めるべき部分です。
📌 このセクションのまとめ
時効は知ったときから3年が原則。証拠は否認された場合に必要になり、入手方法が問われます。相手方への請求では、求償の扱いを決めておかないと結局家計から出ていくことになりかねません。
請求を始める前に整理しておくこと
誰に請求するかを決める
配偶者だけ、相手方だけ、両方。離婚するかどうかで適した選択が変わります。再構築を選ぶなら、配偶者への請求は家計の中での移動になるため、実質的な意味が薄くなります。
いくら求めるかの目安を持つ
相場を調べるだけでは、自分のケースに当てはまるかどうか分かりません。事情を伝えて専門家に見通しを聞いたうえで、目安を持って交渉に入るほうが結果につながります。
証拠の水準を確認する
相手が否認した場合に持ちこたえられるかどうか。手元の材料を専門家に見せて「何が足りないか」を聞いてください。足りないまま請求すると、交渉で押し返されます。
期限を確認する
時効の起算点は事情によって変わります。自分のケースでいつまでなのかを、早い段階で確認しておいてください。
内容証明郵便という手段
何をするものか
いつ、誰が、誰に、どんな内容の文書を送ったかを郵便局が証明する制度です。請求の意思を明確に示した記録が残ります。
心理的な効果がある
正式な書面が届くことで、相手の対応が変わることがあります。それまで応じなかった相手が、交渉のテーブルにつく例は珍しくありません。
時効との関係
請求したことを記録に残す意味があります。時効が迫っている場合の対応については、専門家に確認してください。
書き方に注意が必要
感情的な表現や、脅すような文言を入れると、かえって不利になります。弁護士に依頼して作成する形が一般的なのは、この理由もあります。
受け取った後に注意すること
税金の扱い
精神的な苦痛に対する賠償として受け取る慰謝料は、原則として所得税の課税対象にならないとされています。ただし、金額や名目によって扱いが変わる場合があるため、高額になる場合は税理士や税務署に確認してください。
分割払いの場合の担保
一括で支払えないと言われた場合、分割にすることがあります。その際は公正証書にしておくと、支払いが滞ったときの対応がしやすくなります。
接触禁止の取り決め
示談書には、今後接触しないという条項を入れるのが一般的です。違反した場合の違約金を定めておく形もあります。
口外しない約束
双方が内容を第三者に話さないという条項が入ることがあります。署名する前に、この制約を受け入れられるか確認してください。
請求できる金額の見通しを立てるために
よくある質問(FAQ)
Q. 相手に支払い能力がない場合は?
判決を得ても、財産がなければ回収は困難です。分割にする、金額を調整する、といった現実的な解決を選ぶこともあります。回収の見込みは、請求を始める前に検討すべき点です。
Q. 配偶者と相手方の両方に請求すると、2倍もらえますか?
もらえません。損害として認められた金額が上限で、その範囲内で分担される形になります。
Q. 離婚しない場合でも請求できますか?
できます。ただし離婚に至った場合と比べると、金額は低めに判断される傾向にあります。また、相手方に請求した場合の求償の問題があるため、示談の内容には注意が必要です。
Q. 証拠が状況証拠だけでも請求できますか?
請求はできます。相手が認めれば解決します。ただし否認された場合、状況証拠だけでは足りないと判断されることがあります。
Q. 弁護士に頼むと費用倒れになりませんか?
回収の見込み額と費用のバランスは、相談の段階で確認できます。多くの弁護士は見通しを説明したうえで、依頼するかどうかを判断させてくれます。法律相談は無料の窓口もあります。
請求の流れ
ステップ1:証拠と情報を揃える
不貞を示す材料に加えて、相手方の氏名と住所が必要になります。請求する相手が特定できなければ、手続きを始められません。
ステップ2:金額の見通しを立てる
事情を伝えて専門家に相談し、自分のケースの目安を持ってください。相場だけを見て請求すると、交渉で押し返されます。
ステップ3:内容証明郵便を送る
請求の意思を正式に示します。届いた段階で相手の態度が変わることは珍しくありません。文面は感情を排して書く必要があるため、弁護士に依頼する形が一般的です。
ステップ4:交渉・示談
金額、支払い方法、接触禁止、求償権の扱い。これらを取り決めて書面にします。分割払いになる場合は公正証書にしておくと安心です。
ステップ5:応じない場合は調停・訴訟
調停は第三者を交えた話し合いの場で、訴訟より負担が軽く済むことがあります。訴訟に進む場合、証拠の水準が最も厳しく問われます。
請求できないケース・難しいケース
不貞の前に婚姻関係が破綻していた
すでに別居していた、長期にわたって夫婦の実体がなかった。こうした事情が認められると、大きく減額されるか、請求そのものが認められないことがあります。相手方が争う場面では、この点を主張してくることが少なくありません。
相手方が既婚と知らなかった
相手方に故意も過失もなかったと認められる場合、請求が難しくなります。ただし、知り得る状況にあったかどうかが問われます。
時効が過ぎている
知ったときから3年、行為から20年が原則です。期限が近い場合の対応は、早急に専門家に相談してください。
相手方に支払い能力がない
判決を得ても、財産がなければ回収は困難です。分割にする、金額を調整するといった現実的な解決を選ぶこともあります。
肉体関係の証拠がない
親密なやり取りや二人での外出だけでは、不貞行為があったとまでは認められにくいのが実情です。相手が否認した場合、ここが争点になります。
証拠と請求の関係を整理する
請求するだけなら証拠は不要
相手が事実を認めて支払いに応じるなら、証拠がなくても解決します。実際、そうした形で終わるケースもあります。
否認されたときに必要になる
問題は、否認された場合です。「食事をしただけ」「関係はなかった」と主張されれば、こちらが立証する必要が出てきます。
求められるのは肉体関係を示すもの
ラブホテルや相手方宅への出入りが日時とともに分かる記録などが、この位置にあたります。親密なやり取りや二人での外出だけでは足りないと判断されることがあります。
入手方法が問われる
無断で端末のロックを解除して得たもの、無断で設置した位置情報機器の記録。内容が決定的でも使えないことがあり、かえってこちらの行為が問題として持ち出される可能性もあります。
足りない場合の選択肢
届出のある探偵事務所に相談し、今ある材料で何が足りないかを聞く方法があります。相談は無料の事務所が多く、依頼を前提にしなくても構いません。
相談先の選び方
弁護士
金額の見通しと手続きについては、弁護士の領域です。各地の弁護士会が法律相談を実施しており、条件を満たせば法テラスの制度も利用できます。
探偵事務所
証拠が足りない段階では、まずこちらです。届出番号の公開と、契約前の書面交付を確認してください。相談は無料の事務所が多くあります。
両方に聞いてもよい
どちらも無料で話せる入口があるため、順番にこだわらず両方の見方を聞いてから決めても構いません。
まとめ|請求を成功させるために
時効を確認する
知ったときから3年が原則です。悩んでいる間に期限が近づきます。
証拠の水準を確かめる
否認されたときに持ちこたえられるか。手元の材料を専門家に見せて、何が足りないかを聞いてください。
求償の扱いを決めておく
相手方に請求する場合、示談の内容によっては結局家計から出ていくことになります。
直接交渉は慎重に
感情的なやり取りは、名誉毀損などを主張される余地を生みます。内容証明郵便や弁護士を通じて進めるのが安全です。
Q. 相手方の氏名や住所が分かりません
請求するには相手を特定する必要があります。分からない場合、調査で明らかにすることから始めることになります。まず無料相談で、今ある情報から何ができるかを聞いてみてください。
まとめ
浮気の慰謝料は、離婚する場合で150万〜300万円、しない場合で50万〜150万円が相場です。
請求を成功させるには証拠の確保が最重要。まずは証拠を集め、弁護士に相談した上で最善の方法を選びましょう。
浮気相手に慰謝料を請求する方法|条件・相場・手順を徹底解説
パートナーの浮気が発覚したとき、「浮気相手にも慰謝料を請求できるの?」と疑問に思う方は多いです。
結論から言えば…
