こんな悩みを抱えていませんか?
- 話し合いが進まないが、裁判までは考えられない…
- 調停と聞くと構えてしまって、踏み出せない…
- 相手と顔を合わせずに条件を決めたい…
当事者だけでは話がまとまらないとき、次の段階が調停です。名前から身構えてしまう方が多いのですが、実態は「間に人が入る話し合い」であり、判断を下される場ではありません。
そして、浮気が絡む状況では特に大きな利点があります。相手と顔を合わせずに進められるという点です。同じ部屋に入らずに済むだけで、負担はかなり違います。
この記事では、調停がどういう場なのか、申し立ての流れ、期日で何が行われるか、期間と費用、そして浮気が争点になる場合に必要なものを整理します。
調停とはどういう場か

まず、性質を押さえておきます。
裁判ではない
調停は、家庭裁判所で行われる話し合いの手続きです。誰かが白黒をつけるのではなく、双方が納得する形を探す場です。
そのため、負けるという概念がありません。まとまらなければ、次を考えるだけです。この点が分かると、身構える必要が減ります。
間に入る人がいる
調停委員が双方の話を聞き、間を取り持ちます。当事者同士では感情が先に立つ話でも、第三者が入ることで進むことがあります。
浮気が絡む状況では、この構造が特に効きます。二人で話せば口論になる内容も、伝言の形なら整理して伝わります。
同じ部屋に入らない
基本的に、当事者は別々に呼ばれて話します。待合室も分けられているのが一般的です。
相手と会いたくない、という理由だけでも、この手続きを選ぶ価値があります。事情を伝えれば、時間をずらすといった配慮を求めることもできます。
どちらから申し立ててもよい
離婚を求める側だけでなく、関係を続けたい側から申し立てることもできます。条件を整理したい、話し合いの場を作りたいという理由でも使えます。
申し立てた側が不利になるということもありません。むしろ、求める内容を先に示せるという意味では、進め方を主導しやすい面があります。
相手から申し立てられた場合も、身構える必要はありません。話し合いの場に呼ばれただけです。
離婚以外のことも扱える
離婚そのものだけでなく、慰謝料、親権、養育費、財産分与、面会交流。関連する条件をまとめて話し合えます。
別居中の生活費についても、別の手続きで扱えます。何を求めたいのかを整理してから申し立ててください。
📌 このセクションのまとめ
調停は裁判ではなく、家庭裁判所で行う話し合い。調停委員が間に入り、当事者は別々に呼ばれるため顔を合わせずに進められる。離婚以外の条件もまとめて扱える。
申し立ての流れ

手続きの入り方です。
どこに申し立てるか
原則として、相手の住所地を管轄する家庭裁判所です。双方の合意があれば、別の裁判所で行うこともあります。
遠方の場合は、事情によって配慮を求められることもあります。窓口で相談してください。
必要な書類
申立書、戸籍に関する書類、そのほか事情に応じた資料。裁判所の窓口で、何が必要かを教えてもらえます。
書式は裁判所で入手できます。書き方の説明も受けられるため、自分で用意することも可能です。
申立書に書く内容
何を求めるのか、その理由は何か。ここが出発点になります。感情的な訴えを長々と書くより、求める内容を明確にするほうが伝わります。
ただし、書いた内容は相手にも渡ります。この点は後の章で詳しく扱います。
相手に伝わる情報
申立書は相手に渡ります。書いた内容はすべて読まれる前提で作成してください。
住所を知られたくない事情がある場合は、その旨を裁判所に伝えてください。配慮を求められる場合があります。別居していて居場所を知られたくない状況では、申し立て前に必ず相談してください。
申し立て後の流れ
受け付けられると、第1回の期日が指定され、双方に通知が届きます。申し立てから1か月前後で最初の期日、というのが一つの目安です。
相手には裁判所から呼出状が送られます。自分から連絡する必要はありません。
申し立てる前に。いまの材料で何が言えるかを無料で相談できます
📌 このセクションのまとめ
原則として相手の住所地の家庭裁判所に申し立てる。書式は裁判所で入手でき、書き方の説明も受けられる。申し立てから1か月前後で第1回の期日。相手には裁判所から通知が届く。
期日で何が行われるか

実際の当日の流れです。
交互に呼ばれる
申立人と相手方が、交互に部屋に呼ばれて話します。1回あたり30分程度ずつ、それを何往復かするのが一般的な形です。
全体では2時間前後かかることが多くなります。半日は空けておいてください。
何を聞かれるか
どうしてこうなったのか、何を求めているのか、どこまでなら譲れるのか。事実関係と、希望する条件を聞かれます。
準備していないと、その場で答えられずに終わってしまいます。事前に整理しておくことが重要です。
相手の主張が伝えられる
相手が何を言っているかを、調停委員から聞かされます。聞きたくない内容が含まれることもあります。
その場で反論したくなりますが、感情的になると印象が変わります。持ち帰って考えるという対応もできます。
服装や態度
特別な決まりはありませんが、極端に砕けた格好は避けたほうが無難です。落ち着いて話せる状態であることが伝わればそれで十分です。
時間には余裕を持って行ってください。遅れると、その分だけ話せる時間が減ります。
次回までの宿題が出る
資料を用意する、条件を検討する。次の期日までに準備することを言われます。これを怠ると、期日が一回無駄になります。
調停委員は味方でも敵でもない
双方の話を聞いて間を取り持つ立場です。こちらの言い分をそのまま通してくれる存在ではありません。
説得されるような場面もありますが、納得できないなら応じる必要はありません。合意しなければ成立しない手続きです。
一方で、感情的に振る舞うと印象は変わります。冷静に、求める内容を繰り返し伝えるほうが結果につながります。
1回では終わらない
1回目で決着することはほとんどありません。数回重ねるのが通常です。長期戦になる前提で臨んでください。
📌 このセクションのまとめ
交互に呼ばれて30分程度ずつ話し、全体で2時間前後。事実関係と希望する条件を聞かれるため事前の整理が必要。次回までの準備を怠ると期日が無駄になる。
期間と費用

現実的な見通しです。
期間の目安
期日は月に1回程度のペースで入ります。数回重ねるため、半年前後かかることが珍しくありません。争点が多ければ、それ以上になることもあります。
すぐに終わるものではないという前提で、生活の計画を立ててください。
申し立てにかかる費用
手続き自体の費用は高くありません。収入印紙と、連絡用の郵便切手が必要になります。合計しても数千円程度で収まるのが一般的です。
※金額は変更される場合があり、必要な切手の内訳も裁判所によって異なります。申し立て前に、管轄の裁判所で必ず確認してください。
弁護士に依頼する場合
着手金と成功報酬に分かれるのが一般的です。事務所によって幅があるため、複数に確認してください。
着手金は結果がどうであっても戻りません。この構造を理解しておくと、見積もりの読み方が変わります。
仕事を休む必要がある
期日は平日の日中に指定されます。数回分の休みを確保する必要があります。
この負担も、費用の一部として考えておいてください。回数が増えるほど、仕事への影響も大きくなります。事情によっては、時間帯の配慮を求められる場合もあります。
費用を抑える方法
収入などの条件を満たす場合、費用の立替えを利用できる制度があります。法テラスで相談できます。
また、依頼せずに相談だけを重ねるという使い方もあります。書面の作り方だけ見てもらう、という形も可能です。
📌 このセクションのまとめ
月1回程度の期日を数回重ねるため半年前後。手続き自体の費用は数千円程度だが、金額は必ず裁判所で確認する。弁護士費用は着手金と成功報酬に分かれ、条件により立替えの制度もある。
浮気が争点の場合に必要なもの

この記事の読者にとって、最も重要な部分です。
相手が認めていない場合
調停は話し合いの場ですが、主張を裏づける材料がなければ、相手の否認を崩せません。「そんな事実はない」で終わってしまいます。
本人の自白は必須ではありませんが、外形的な事実は必要です。
求められる水準
仕事や友人関係では説明のつかない場面が、複数回にわたって記録されている。この形が基本になります。何が求められるかは報告書で見るべき5点にまとめています。
相手が認めている場合
事実関係で争いがなければ、条件の話に集中できます。この場合、材料をどこまで揃えるかより、金額や分け方の検討に時間を使うほうが有効です。
ただし、口頭で認めているだけの状態は不安定です。手続きの中で認めた内容は記録されるため、その意味でも進める価値があります。
取得方法も問われる
どうやって手に入れたかによって、扱いが変わります。方法に問題があると、こちらが責められる材料になります。
手元にあるものは、出す前に弁護士に見せてください。使えないものを出してしまうと、かえって不利になります。
相手方への慰謝料は別に扱う
この手続きは夫婦の間のものです。浮気相手に請求したい場合は、別の手続きになります。
両方に請求できますが、同じ損害について二重に受け取れるわけではありません。どう組み立てるかは、事前に整理しておいてください。手順は不倫相手への慰謝料請求にまとめています。
記録は自分でも作れる
外出時刻、帰宅時刻、説明された行き先。日付とともに残したものは、説明との食い違いを示す材料になります。
専門的な調査だけが材料ではありません。自分で積み上げたものにも意味があります。
📌 このセクションのまとめ
話し合いの場でも、主張を裏づける材料がなければ否認を崩せない。仕事や友人関係では説明のつかない場面が複数回。取得方法も問われるため、出す前に弁護士に確認する。
有利に進めるための準備

準備の差が、そのまま結果の差になります。
求める条件を数字で決めておく
慰謝料はいくら、養育費は月いくら、財産はどう分けるのか。「できるだけ多く」では交渉になりません。
希望する額と、譲れる下限。この2つを決めておいてください。その場で考えると、流されます。
譲れない一点を決めておく
すべてを守ろうとすると、話がまとまりません。逆に、何が何でも譲れない部分を一つ決めておくと、それ以外は調整の材料として使えます。
子どもと暮らすこと、この日までに終わらせること、一定の金額。人によって違います。自分にとっての一点を、事前にはっきりさせておいてください。
優先順位をつける
すべてを通すことはできません。何を最も守りたいのか。親権なのか、金額なのか、早く終わることなのか。
優先順位が決まっていれば、譲るべき場面で判断できます。
希望を書き出しておく
期日の直前に、その日伝えたいことを箇条書きにしておいてください。3つ程度に絞ると、限られた時間で確実に伝えられます。
話しているうちに脱線することは誰にでもあります。手元に紙があれば、戻ってこられます。
時系列をまとめておく
いつ何があったのか。1枚の紙にまとめておくと、聞かれたときに答えられます。
記憶で話すと、細部が食い違います。書いたものを見ながら話すほうが、正確に伝わります。
収入の資料を用意する
養育費や生活費を決めるには、双方の収入が分かる資料が必要になります。源泉徴収票、給与明細、確定申告の控え。
自分の分は用意できますが、相手の分は手元にないことが多くあります。手続きの中で開示を求めることができるため、ない場合はその旨を伝えてください。
資料は整理して持参する
その場で探すことになると、時間を使ってしまいます。何がどこにあるかを分かる形にしておいてください。
付き添いを頼めるか
一人で行くのが不安な場合、待合室まで誰かに付き添ってもらうことはできます。ただし、話をする部屋に入れるかどうかは扱いが異なります。
事情がある場合は、事前に裁判所へ相談してください。配慮を受けられることがあります。
相手の主張を予想しておく
相手が何を言ってくるかを、事前に想定しておいてください。家庭に不満があった、こちらにも原因がある、収入がないから払えない。
想定していないことを言われると、その場で対応できません。予想しておけば、落ち着いて返せます。
感情を出す場所を分ける
期日で泣いてしまう、怒ってしまう。自然なことですが、それで時間が終わってしまうこともあります。
事前に誰かに聞いてもらう時間を作っておくと、当日の余裕が違います。
📌 このセクションのまとめ
求める条件を数字で決め、優先順位をつけ、時系列を1枚にまとめ、資料を整理して持参する。感情を出す場所は事前に別に用意しておく。
やってはいけないこと

進行中の行動が、結果に影響します。
相手の家や職場に行く
手続きが進んでいる最中に押しかければ、こちらの行動が問題にされます。伝えたいことは、書面か代理人を通してください。
相手に直接連絡する
手続きが始まったら、やりとりは裁判所を通すのが基本です。直接連絡すると、内容によっては問題になります。
公開の場に書く
進行中の内容を不特定多数が見られる場所に書けば、相手から指摘されます。名誉の問題にもなり得ます。
手続きが不利になるだけでなく、別の責任を負うことになります。
期日を無断で欠席する
正当な理由なく出てこないと、話し合う意思がないと受け取られます。都合が悪ければ、事前に連絡して変更を求めてください。
録音・撮影を無断で行う
期日の場でのやりとりを無断で記録することは認められていません。持ち込みについても制限があります。
必要なことは、その場でメモを取ってください。終わったあと、覚えているうちに書き足しておくと確実です。
感情的な文書を出す
相手への非難を長々と書いた書面は、逆効果になることがあります。求める内容と、その根拠。この2点に絞ってください。
財産を隠す・動かす
分けられたくないという気持ちから、資産を移そうと考えることがあります。ただ、発覚すれば信用を失い、結果として不利になります。
逆に、相手が動かしている疑いがあるなら、その点を主張できます。気づいた時点で記録しておいてください。
子どもを巻き込む
子どもに事情を説明する、味方につけようとする。子どもを育てる環境として適切かという観点から、不利に働くことがあります。
📌 このセクションのまとめ
直接連絡する、公開の場に書く、無断で欠席する、感情的な文書を出す、子どもを巻き込む。いずれも手続きを不利にし、別の責任を負うこともある。
弁護士をつけるかどうか

自分だけで進めることもできます。判断の材料を挙げます。
つけたほうがよい場合
-
相手が弁護士をつけている
主張の整理や書面の質に差が出ます -
財産や親権で争いがある
争点が多いほど専門的な作業が増えます -
相手と関わること自体が負担
代わりに対応してもらえます
窓口で説明を受けられる
手続きについての一般的な説明は、裁判所の窓口で受けられます。ただし、どう主張すべきかという中身の助言は受けられません。
手続きの進め方と、内容の組み立ては別のものだと理解しておいてください。
自分で進められる場合
条件の争いが少ない、相手も合意に近い、金額が大きくない。こうした場合は、自分で進めることも現実的です。
裁判所の窓口で、手続きについての説明を受けられます。
相手に弁護士がついたら
途中から相手に代理人がつくこともあります。その時点で、こちらも検討し直す価値があります。
主張の整理や書面の作り方に差が出るため、そのまま自分だけで進めると不利になる場合があります。
途中からでも依頼できる
最初は自分で始めて、難しくなったら依頼するという進め方もできます。最初から決める必要はありません。
費用の立替え制度
収入などの条件を満たす場合、弁護士費用の立替えを利用できることがあります。法テラスで相談できます。
費用を理由に諦める前に、使える制度があるかどうかを確認してください。
相談だけでも受けられる
依頼せず、書面の作り方や主張の組み立てだけ相談するという使い方もあります。費用を抑えたい場合の方法です。
📌 このセクションのまとめ
相手が弁護士をつけている、争点が多い、相手と関わること自体が負担。この場合は依頼を検討する。途中からでも依頼でき、相談だけの利用もできる。
まとまらない場合

合意に至らなかったときの話です。
不成立になっても終わりではない
調停でまとまらなければ、次の手続きを検討することになります。ただし、そこまで進めるかどうかは状況によります。
時間も費用もかかるため、どこで区切るかを考える必要があります。
一部だけ合意することもある
すべてが決まらなくても、養育費だけ、面会交流だけといった形で合意できることがあります。
全部か無かではありません。決められる部分から決めるという進め方もあります。
公正証書との違い
調停で成立した内容は、裁判所が作成する書面に残ります。当事者だけで作った合意書とは、扱いが異なります。
支払いが滞ったときに取れる手段が違うため、この点は成立させる価値の一つです。
合意した内容は書面になる
調停で決まった内容は書面に残ります。この書面は、後で支払いが滞った場合の対応に使えます。
口約束との違いは、ここにあります。
相手が出てこない場合
呼び出しに応じないこともあります。その場合、話し合いが成立しないため、次の段階を検討することになります。
ただ、応じないこと自体が相手にとって有利に働くわけではありません。放置していれば、別の手続きに進まれるためです。
途中で取り下げることもできる
状況が変わった、話し合いで解決できそうになった。そうした場合は取り下げることができます。
始めたら最後まで進めなければならない、というものではありません。
合意する前に持ち帰る
その場で決めるよう促される場面があります。ただ、迷いがあるなら持ち帰ってかまいません。次回に回すことは普通に認められます。
動揺している状態で決めた条件は、あとで後悔します。特に金額と親権については、落ち着いて考える時間を取ってください。一度合意すると、やり直すのは簡単ではありません。次回に持ち越しても失うものはありません。
成立後にやること
合意が成立したら、その内容に沿って手続きを進めます。離婚の届出、年金の分割、名義の変更。期限があるものも含まれます。
何をいつまでにやるのかを、成立の場で確認しておいてください。あとから調べ直すより確実です。
不成立になっても記録は残る
まとまらなかった場合でも、そこまでに提出した資料や、相手が述べた内容は記録されています。次の段階に進む場合、その積み重ねが出発点になります。
無駄になるわけではありません。争点がどこにあるのかがはっきりするという意味でも、進めた価値はあります。
期限を意識しておく
慰謝料の請求には期限があります。手続きを進めている間も時間は進むため、自分のケースでいつまでなのかは早めに確認してください。
📌 このセクションのまとめ
不成立でも終わりではなく、一部だけ合意することもある。合意内容は書面になり、支払いが滞ったときの対応に使える。途中で取り下げることもできる。
材料が足りているか。申し立てる前に無料で相談できます


